アドニスたちの庭にて

    “新しいシーズンの こもごも”

 


 話がなかなか進まない本編は、この暑いのにまだ五月のGWが舞台なまんまでございますが。
(すびばせん〜〜〜)  久々の“しゃれ劇場”でなら、緊迫のそちらとは別口、リアルタイムのお話も書けるかなと思いまして。


   ――― それでは…お笑いを一席。
(こらこらのっけから・苦笑)




            ◇



 2カ月綴りのカレンダー。青い海のページをめくり、紅葉華やかな新しいページがお目見えしても。晩夏から引きずって来た苛酷なまでの残暑は、残念ながらまだまだ続いていており。うんざりするよな猛暑の中を泳いでの、通勤・通学は結構大変…なんだけれどもね。

  ……… ふと、風の肌触りが変わったことに気がついて。

 見上げれば空がずんと高い。陽光も心なしか金色を帯びており、やがては山野が色づいて、深みを増すは季節の移ろい。秋はそんな風情を味わうための、旅行やイベントといった各種行楽、はたまた展覧会にコンサートなどなどがたけなわ。また、国体を始めとするスポーツの全国大会各種に、サッカーやラグビー、アメフト、マラソンに駅伝。冬の最中に“頂上決戦”が設定されてるスポーツも多いのでと、それぞれのチャンピオンシップを目指しての各地での地区予選も華々しく開幕し、学生さんたちもこれでなかなかに忙しい。運動部所属じゃないからという向きには、長い長い夏休みが明けての新学期…と言えば、期間が長いせいだろか、気候が落ち着くせいだろか、学校行事も天こ盛り。体育祭に文化祭。近年に限った話じゃないながら、若年層の無関心だの、趣味嗜好の多様化だのと言われて、かったるいから面倒臭いからと敬遠されがちなんて言われもしながら、それでもね? 学校の気風によっては、毎年そりゃあ盛り上がる学園祭も有るこた有って、なかなかに捨てたもんじゃなく。農業高校などなら“収穫祭”と銘打った野菜市が毎年あるとか、男子のシンクロを披露したことで話題を呼び、映画やドラマになっちゃった学校だってあったりし。伝統的な出し物(イベント)から、純粋でお元気なエンターテイメントまで。自分たちも楽しむしお客さんにもノッてもらうゼvvと、燃えてるガッコは燃えている。

  「そろそろ各方面から、白騎士祭への参加申請書を出してもらう時期だね。」
  「そっか、そうだったねぇ。」

 緑陰館のお二階の執務室にも、大きく開けた窓から、あのね? ポプラの木葉摺れの音と一緒に涼しい風がそよぎいる。夏休み中は高校総体で忙しく、それが一段落したらばお次はイベント盛り沢山の新学期。学外で催される各種大会出場の申請を受けての、応援団編成やら資材の搬送の手配やら。文化部だって、吹奏楽だのコーラスだのの全国大会があったりするので、応援要請があればやっぱり手配のフォローにと駆け回るのが、生徒会と執行部な訳で。だからって、肝心な自校の催しをお座なりにしちゃあ本末転倒。ここ白騎士学園高等部でも、伝統の学園祭が10月に催されるため、夏休み前に設立された準備会をほぼそのままスライドさせた“実行委員会”が招集されており、

 「教室使用の模擬店にバザー、校庭にブースを組む屋台にゲーム。
  講堂での演技発表に、美術部や書道部、各種研究部の作品展示。」

 「お化け屋敷や、オリエンテーリング風だのRPG風だののクイズラリーとか、
  迷路や順路を辿るミニイベントものも健在だよね。」

 「最近は視聴覚室の使用を割り当てされなくても、
  プロジェクタを持ち込んでのビデオ上映を申請して来るところがありますからね。
  当日の設備の安全管理への徹底もそうですが、作品内容にも重々注意しないと。」

 描写上の制限とか著作権などなどと、不特定多数の方々にご披露する作品ならばそれなりのルールも守らねばならずで。お気楽に取っ掛かってるグループはいないかという点をそれとなくチェックするのも実行委員会のお仕事であり、何かあったら生徒会の責任でもあるからね? お祭りだからという“ノリ”だけで当たってはならずで、決して気を緩められないところ。
「まあ、思想的な介入じゃあないから、理解は得られるとは思うんだけど。」
 戦時中なんてまで遠く逆上らないほどのちょこっと昔にも、そういう…思想的弾圧や統制としか思えないよな理由から、文化祭での作品発表を禁止された演劇部だの文芸部だのもあったとか。いえ、大学生のお兄様たちに限った話じゃないんですって。ただまあ、
「他は知らないけど、ウチはノンポリののほほんとした連中揃いだし。」
 桜庭さんがやわらかく苦笑する。現政権への体制批判もやっちゃうぞというよな、気鋭の秀才がいないってんじゃあないけれど。そういう方々ならばならばで、そんな場での主張が周囲へ波及させるものをも、重々 弁
わきまえておいでだから。それと、
「二年のI崎と三年のU田は、弁論大会と川柳甲子園への参加を割り振ったから、文化祭どころじゃないと思うぜ? あと、文芸部OBのK西先輩は豪州旅行中だし。向こうの大使関係者から、通訳のバイトを依頼されることになってるし。」
 だからどうしたとまでは言わないものの、にんまりと笑って口を噤んだ金髪痩躯のお兄様へは、
「妖一、サンキュvv
 美貌の生徒会長さんが、似たような笑い方を返してのお礼を一言。
「帰りにウチへ寄ってってよ。う〜んとお礼をしたいから。」
「あー、それはパスな。秋季大会が間近いから仕上がりを見に行かねぇと。」
「う〜〜〜。何だよ、それ。」
 恋人さんへつれない彼なのも相変わらずだが、そんな脱線の手前の話題。何やらへの“手回し”が万全なのも相変わらずということか。大方、考えなしに弾けた言動をしかねない辺りというのをピックアップしてあって、それらへの手は打っといたぞというご報告だったに違いなく。丁寧に淹れた紅茶をお出ししながら、凄腕の皆様の手腕へ“凄い凄いvv”とばかり、その大きな瞳を素直に瞬かせていたセナくんだったが、

 「生徒会役員選前の最後の大仕事だねぇ。」
 「あ……。」

 桜庭さんの何げない一言には…胸を衝かれてハッとした。そのまま白騎士学園大学部へ進学するお兄様たちがほとんどなため、受験への感覚が微妙に違うのか、例えば運動部の三年生部員の引退も、秋期大会の後なんて話が全然珍しくない学校で。生徒会役員の入れ替えも普通の学校とはその時期が少々違う。いくら…実際に駆け回るのは執行部だからとか、連絡網の管理や全体の運営担当の実行委員会が立つとか言っても、催し物全体の責任を負わねばならない点には変わりなく。新しい顔触れの生徒会が仕切るには少々荷が重い行事なのでと、普通のガッコでは二学期そうそうに選挙があるところ、ここでは体育祭と文化祭が終わってから。

 “そっか…去年は選挙がなかったから。”

 青葉祭やインターハイを乗り切った生徒会が、そこで培った実績を最大限に発揮して、締めくくりに担当するという段取りになっているのが、本来の例年の運びになっているのだが、現在の陣営は、一年生の秋にその座に着いたその上、昨年の選挙を対抗馬なしの信任投票だけで済ませたという、前代未聞の息の長さも誇る最強生徒会だったので。それでうっかり、失念していた。

 “最後、なんだ。”

 一番間近にいるセナでさえ、いや、そんなセナだからこそ、うっかり念頭にないままだったこと。こうやって此処で和やかにお顔を揃えておいでの皆様だのが、この陣営での集まりは、白騎士祭までという“期限”を間近にしているのだということ。会長さんであり副会長さんであり、執行部長さんや秘密の諜報員さんである皆様が、此処にこうしてお顔を揃えている条件の根幹、生徒会の役員や関係者だっていう肩書が、この秋で終しまいとなるってこと。校内のどこでだってお逢い出来はするけれど、一緒になって笑ったりじゃらしていただいたりした毎日が…もうすぐ終わる。それをしみじみと感じ入ったセナくんが、眉を下げてうるうると、大きな瞳を潤ませ始めたもんだから、
「〜〜〜〜〜。」
「…あっ、や、あのその。まだまだ先の話だし。ねっねっ? セナくん、まだ2カ月もあるんだよ? それにしたって、ただ選挙がある、ってだけの話だしサ。僕らが揃って どっか行くって訳じゃなくって、えっとぉ〜〜〜〜。」
 やばやば、セナくんはこういう察しがずば抜けていい子だったと、遅ればせながら気がついた桜庭さんが焦りまくるのへ、
「???」
 一番“しっかりせんかい”というお立場の人がまた、成り行きを読み切れずにキョトンとしているのも問題なのかもしれないが。
(苦笑)

 “そういう方面へ如才のないマメな人だったなら、
  大人しいセナくんが意中の人として好きになったかどうか、ですけれど。”

 朴念仁にも程がある進さんが、こんな微妙な空気をフォローするのは無理だろから。面白いから罰を兼ねて放っておいてやろうかと構えた蛭魔さんへ、高見さんがさりげなく視線を振り向けて、しょうことなしにの“救済”が入る。

 「チビのクラスの出し物は何なんだ?」

 確か春先の青葉祭で、縦割り競技で優勝したクラスだから。校舎内での模擬店権利があったんじゃなかったかと訊けば、
「あ、えと…はい。」
 おやや? 何だか何だか、セナくんの口調が急に変わった模様。俯きがちに寂しいですうというカラーになって打ち沈んでいたものが、びくうっと肩を跳ね上げて。それから…あのね? 一変して“困ったなぁ、お話ししないといけないのかなぁ”という微妙な色合いに。まだ正式な書類は提出されていなかったし、恐らくは…クラス全員で一致団結して、口外せぬよう隠していた話題なのだろう。諜報員の蛭魔さんさえ怪訝そうなお顔をしているところからして、まるきり外へ漏れてはいなかった企画が立ち上がりつつあるらしく、
「何だよ、気になるな。何か変わったサ店なのか?」
 あんまり度を超した雰囲気の“風俗店”風のは許可が下りないぞと、先回りしてクギを刺せば、
「いえ、そういうんじゃないんですけど…。」
 実はもう衣装合わせを済ませているのだとか。そんなせいで尚のこと恥ずかしかったらしいセナくんの態度を、まじっと見澄ましていた金髪の麗人、

  「…あ。そういや2−Bには、演劇部の陸が居たな。」
  「はい…。////////

 おんやぁ? そういう名前がヒントに出れば、蛭魔さんにも覚えがある何かしらが浮かぶのらしく。真っ赤になったセナくんと二人、事情が分かったもの同士が微妙な沈黙を見せているのへ、
「何だよ、妖一。二人だけで判り合っちゃって。」
 語調が少々尖った恋人さんへ、いや、これへの嫉妬をされてもなと。視線を泳がせ、珍しくも“あーうー”と言葉を濁した諜報員さんが、それでも…おもむろに制服のズボンのポケットから取り出したのが、コンパクトなデザインの携帯電話。二つ折りのボディをぱかりと開き、手際よく呼び出した画像を、まずはセナへと確かめさせて。あっという顔になった彼へ、見せてもいいかという視線。こうなっては誤魔化しも出来まいという流れなのは明白なので、こくりと頷いたセナくんだったのを確かめてから。まずはと…進へ見せたところが、

  「…………?」
  「そうか、まずは理解が出来んか。」

 まずはそう来るかと、怪訝さ全開で眉を寄せている仁王様の大きな肩をポンポンと叩いてやり、

  「これはな、このセナだってことをまずは飲み込め。」
  「………っ☆」

 おおう、途端に息を吹き返した模様。理解が追いついた途端に、今度は別な意味合いからだろう、視線や表情、体や動作が、ものの見事に“かきん☆”と凍った進であり。しかもしかも、それに対応してか、蛭魔さんのお隣りに座ったままなセナくんの頬はどんどんと真っ赤に熟れており、
「何よ何よ。どんな写真だっての?」
 好奇心が旺盛な桜庭さんのみならず、野次馬根性なんて皆無な筈の高見さんまでもが、席から立って来て進さんの大きな肩の後ろに取り付き、彼の武骨な手元に開かれたまんまな、小さなモバイルの画面を覗き込む。ボディの小ささに比して結構大きめの液晶画面に取り込まれていた画像はといえば、ちょっぴり含羞み気味なセナくんの、お膝から上という、ほぼ全身図の写真、だったのだが。

  「…これってもしかして、聖キングダム女学院の制服じゃなかった?」
  「そうですね。
   ニットの白ベストに赤のスカーフのアスコット・タイと、
   グリーン基調のタータンチェックの箱ひだスカートですし。
   それに、ここいらではあそこだけがルーズソックス禁止ですからね。」
  「そっか、足元が紺ハイだ。」

 さすがは またいとこが通っているからか、高見さんたらやけに詳しい。夏休み中に撮った画像らしくて、少ぉしお袖が膨らんだ綿ブロードの半袖ブラウスも愛らしい、これは夏服Ver.なんだとか。
「Q街のアーケード下の奥向きに、なんちゃって女子高生ご用達のレンタルショップってのがあってな。単なるそれらしいデザインの服から、ここいらの沿線の有名女子高生の制服まで、大概は一通り揃うんだと。」
 秋には学園祭向けにってことで、冗談半分、模擬店の衣装にと借り出す奴も出ようから。あんまり弾けた真似はしないよう、監視も兼ねての注意と張り込みをし、店の関係者にも問題を起こさせぬようにと前以て言ってあったところが、案の定、それらしい子が来ましたという連絡があり、あんまり可愛い子たちだったからと話すのへカマをかけ、記念に撮ったらしき写真を没収しておいた蛭魔さんだったらしいのだが、
「そか。凄げぇ似てるが別人だと思っとったが…本人だったか。」
「〜〜〜〜〜。////////
 一緒に来ていたもう一人。セナと同じくらいの背格好の男の子が企画担当だったらしく、二人で順番こに試着した中から、こっちをと決めた彼らだったそうで。
「どんな喫茶店なんだ、こりゃ。」
「陸くんが言うには“萌え喫茶・ぷにぷに”って。」
 あははのはvv 何か“いかにも”なお店になりそうですね、そりゃ。小柄な子の多いクラスだっていうし、そこから選ばれた精鋭
(?)たちがこのカッコするんですか?
「ごすろり? とかいう、メイドさんぽい衣装をって最初は言ってたんですが、お店の人が“あれはスカートやらフリルに慣れた女の子でも着るのが大変だし、高価なレースだらけのややこしい衣装だから”って言って、止められたんですよう。」
 ほほぉ〜。平仮名表記ってことは、セナくんもどんな趣向の衣装かは分からずじまいならしかったが、

  “そっちは、見るだけは見たかったような…。”

 こらこらこら。誰ですか、この独り言は。
(苦笑)
「あのあの、蛭魔さん。こういうコスプレものは、やっぱり禁止なんでしょうか。」
 セナくんとしては、恰好が恥かしいのも問題ながら、それ以上に…クラスのみんなで決めたこと、準備態勢も着々と進んでいるのに、今更ダメと言われたら、皆ががっかりするだろなと。それが一番に心配だったらしい。一途なまでの真摯な眼差しを向けられて、
「いや…このくらいの仮装なら、特に問題はないと思うが。」
 自分が審査裁定するもんじゃなし、訊かれても困るんだがなと口調を濁らせながら、進の背中に張り付いていた桜庭会長の方へと視線を投げれば、
「うん。ボクもこのくらいではお咎めはないと思う。」
 最終的に審査して決めるのは実行委員だけれど。このいで立ちなら清潔にって点への留意も行き届かせられるだろうしね、可愛いだけで特に問題はなかろうと思うよと。蛭魔さんからの見解へ重ねての太鼓判。それを聞いて“ああよかった”と、小さな肩から緊張を緩めたセナくんだったが、

  「俺が許さん。」

 あああ、やっぱりなぁ。桜庭さんが、高見さんが。今にも吹き出しそうになって口許を両手で覆い、大慌てで背中を向けて視線が合わないようにと退避した、ちょびっとお怒りのお兄様。只今は昭和一桁生まれの“頑固親父モード”みたいです。
「何で甘味處の模擬店で、このような…膝どころか腿までが半分も露出しているようなスカートをはく必要があるのだ。」
 ………甘味處って。
(苦笑)
「これはそういう衣装なんだってばよ。」
「大体、小早川は男の子だ。それがどうしてわざわざ他校の、それも女子の制服を。」
「だから、ただのお遊びだっての。」
 一体いつの時代の石頭なオヤジだ、てめぇと、蛭魔さんがセナに代わっての返答をするのも、もしかしたなら面白くない進さんであるらしかったが、

  「あのあの。進さんがいけないって言うんなら………。////////

 おやおや、セナくん。これ以上赤くなったら、熱中症か何かを併発して倒れるんじゃなかろうかってほどに、お顔もお耳もうなじも真っ赤。いまは開襟シャツにズボンという、ごくごく普通の男の子というカッコだが。この、いかにも慎ましげで愛らしい子が、こんないかにもな女装をしたりなば。
“………まあ、色々と心配になるのが分からんではないけれど。”
 そうと解釈したならば…進には珍しいほど、先んじての危機感が沸いたということになり、その進歩、いっそ褒めてやっても良いことなのかも知れないのだが。
「でもなぁ、クラスで決めたことなんだろ?」
 しかも。皆が皆、こんな恰好が似合う顔触ればかりでもない中を、選ばれた末の抜擢に違いなく。セナが降りた後を誰が埋めるのかを思うと、それでまた困るのだろう彼が不憫でしょうがない、実はセナくん贔屓の金髪のお姑様。
「お前が実は狭量なお兄様だったなんてことが広まれば、鉄の心臓をしているお前はともかく、このチビが恥をかくってことまで、ちゃんと判ってんのか? おい。」
「…っ☆」
 途端に“う…っ”と言葉に詰まった仁王様へ、その傍らから言葉を足したのが、
「此処は黙って折れなよ、進。」
「そうですよ? 何も綱渡りだの空中ブランコだの、身に危険が降るようなことをする訳じゃないんですし。」
 高見さん、それでは例えがズレてはいないか? さては…仮装したセナくんが小春ちゃんにダブって見えて、冷静沈着が売りのその鋭気が、かなりがところ動転しちゃったのかな?
(笑)

  「それに。何だったら当日は“セナメイド”を借り切っちまや良いんだし。」

 何ですか、その“何とかエイド”みたいな縮め方は。それに、文化祭のウェイトレスさんを“総揚げ”するなんて、それこそ聞いたことがありませんが。落ち着いて見せつつ、進さんに負けないくらいの無茶を言い出した蛭魔さんだってことへ、
“…さては妖一も、セナくんがこのカッコで他の男子の前に立つのは面白くないとか。”
 何やら新たな邪推をする人も出ておりまして。元気溌剌だった真夏に負けないほど。新しい季節として巡り来た秋も、なかなかに賑わいそうな気配ですねと。窓辺からポプラの梢がさわさわと微笑いながら囁いた、そんな緑陰館の昼下がりだったみたいです。




  〜Fine〜  05.9.03.


  *のっけに書いておりました通り、
   久々に“しゃれ劇場”へというつもりで書き始めたのですが。
   なかなかキリが見つからず、気がつけば結構な長さになっちゃいまして。
   本編のシリアスさをちょっと一休みしての番外編ということで。
   どうか よしなに〜〜〜。

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